2006'12.21 Thu

SuperStars

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注文していたのだけどお金を振り込むのをすっかり忘れていて、今日やっと届いた、レスリー・キーという写真家の人が撮り下ろしたアジアのスター達の写真集。スマトラ沖地震のチャリティー目的で自費出版したものらしくて、増刷・修正なし。返品・交換も一切お断りという一品でございます。640ページもあって、ものすごーく重い!でも、今年買った写真集の中では、自信を持ってオススメできる素晴らしい写真集だった。

説明に「この写真集はページの側面にゴールドのコーティングを施しており、その塗料の性質上ページの端がく っついたり、塗料がはがれやすくなっております。」と書いてあるんだけど、実際どうかというと、うちに届いたのは前半は特になにも問題なし、で、後半はほとんど袋閉じ状態だった・・・。

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↑ゴールドコーティングの部分

数ページめくるごとに明らかに厚さの違う袋とじ状態のページがあって、ページの3辺全部がくっついていると、もうお手上げって感じ・・・。それでも、ページの端の金色の部分がくっついてるだけだから、ページの角のほうをゴニョゴニョするとはがれたりする、それでもダメな場合、手のひらでページの前と後ろを押さえて「エイッ!」っと互い違いにひっぱるようにするとはがれる。でも、力加減を間違えると「グシャッ」とシワがよるのでオススメしない・・・。

自費出版で、ページがくっついてても交換なんかしないよ!っていうお大臣なところがアーティストの傲慢て感じでいいなあと思ってるんだけど、そういうところに共感できない人は買うのやめたほうがいいかも。まあ、ビルの屋上にセットしたカメラで、隣のビルの屋上を延々と撮影した映像を「これがアートだ」とか言って、金とって上映したアンディー・ウォーホル様よりはマシだと思うけど(笑)

色味とか撮りかたがユニクロっぽいなあ・・・って思ってたら、ユニクロの広告写真てレスリー・キーが撮っていたみたい。だから、逆だった、ユニクロがイメージとしてレスリー・キーっぽいビジュアルを借りて使っていたわけだ。どれもシンプルな構図なのに、そう思ったと言う事は、写真家として優れているという事だと思うのだ。

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アジアのスター達が惜しげもなくご自慢のモノもそうでないモノも披露してくれていて、そういう心意気が潔いなと好感が持てるし、カラダが綺麗だと衣装なんていらないんだなと思わされる。

コマーシャル・フォトっていうのか(そういう名前の雑誌あるけど)商業的にどう見せたらウケるかっていうのを熟知している感じで、下手なアートっぽい写真集よりもずっと面白い。変にアーティスティックな方向に走ると、作家のオナニーにしか見えなくて、それはそれで面白かったりもするんだけど、お金だして買ったほうとしては「アンタが気持ちよくなるよりも、こっちを気持ちよくしてくれよ」と思ったりしてしまう事もある。

お値段は少々張りますが、再販なしってことを考えると、買っておいて損はないかなと個人的には思う。購入は下のハックネットというところから通販できます。


ハックネット
http://www.hacknet.tv/serchdetail.asp?booknum=2563&offset=0&name=super

公式サイト
http://www.super-stars.net/

ココログサイト
http://www.brokore.com/selection/special/superstars.html

ぴあ
http://www.pia.co.jp/piashop/superstars/



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2006'12.18 Mon

街場の現代思想(2)

今朝、弟が母親に叱られて自分のところに鼻水たらしながら泣きついてきて、さらにその様子を見ていた母親から物をなげつけられる・・・という嫌な夢を見て目が覚めた。いつもは半分起きかけくらいのトロトロとした意識で見る夢は(正確には寝てるわけだけども)とても楽しいし、どんな内容だったかったて事もよく覚えているから二度楽しいので、ついつい二度寝をしてしまう。自分ではそれを「二度寝シアター」って呼んでるのだけど、今日はあんまりおもしろい内容じゃなかったので、寝起きの気分はあまりよくなかった。

もともと起きてからエンジンがかかるまで、あまり早いほうじゃないのだけれども、今日は頭痛もするしなんとなく身体も重い。熱を測ってみたら7度3分あった。だから、ほんとうはこうして「今日は風邪を引いて熱があるから、体のあったまるチョーヤ梅酒のお湯割りを呑んでから寝よう♪」とかやってないでさっさと寝たほうがいいのだけれども、この前書いた「街場の現代思想」っていう本の感想文の続きをはやく書いておきたいので、もうちょっと頑張る。

●お金について
人生の価値がお金のあるなしで決まるものなのか、という事について書いてある部分があった。その答えについて明確にイエスともノーとも答えてはいないのだけれども、お金と人間との関係性について書いてある部分が興味深かった。

まず、お金はコミュニケーションツールであり、人間と他の動物を明確に区別する物であり、その目的は何かと何かを交換するためにある。成り立ちとしては「商品」というものがまず先あって、それが余ったから交換するために「お金」ができたのではないという事だ。まず「お金」が先にできていたから、生活に必要のない余分なものまで作る事ができるようになった。

つまり、人間の「何か作ろう」という気持ちとか「労働に向かわせる」原動力になっていると言う面があるという事だけど。もちろん、「金のためにやってるんじゃない」という事だってたくさんあるから、その限りではない。でも、少なくとも衣食住を賄うために最低限のお金は必要なわけだから、それを賄うために働くのだ、という風に考えるとやっぱり「お金」が「労働」へ向かわせるきっかけになっているわけだ。

「お金」を基準すると、自分に対する評価というものが、とても判りやすくなるので、ヨノナカのほとんどの人がそういう評価基準を採用してると思う。でも「お金をたくさん持っている事」と、その人の「人生に価値があるかどうか」という事とは、それほど関係がないことのような気がする。(こういう事を書くと、貧乏人の僻みみたいにしか聞こえないから、多分書かなかったんだろうけど)

必要なツールとして、使ったりある程度ストックしておく分には、その本来の機能を十分に発揮して、人にやる気を与えたり幸せにしたりする事ができるけど、あるレベルを超えると、お金の量が「幸せ」とか「満足感」と比例しなくなる、もしくは反比例するようになる。

つまり、(お金持ちでも貧乏人でも同じ事だけど)必要以上に求めすぎてしまうと、まったく逆の作用があるという事だ。自分の持っているお金というのは「どのくらいの生活が今できるのか」という事のわかりやすい指標なわけだから、自分の望む生活よりも持っているお金が少なければ、生活レベルを落として、その中でなんとか自分なりの満足とか幸せとかを探したほうが健康的で前向きだ。

その上で、少しでも理想とする生活が手に入るように、スキルアップするとか労働時間を増やすとかっていうのが本来のあり方だと思う。

なのに、金貸しの口車に乗せられて「分不相応」な暮らしや物とか、サービスといったものを「借りたお金で買ってしまう」という事とか、目的を見失ってただ「お金」のためだけに何かをするようになると、「お金」はあっという間に、本来の機能を失って、まったく逆の作用をもたらすようになるという事だ。

わかりやすく言うと、ローンで買ったブランド物の財布には千円札一枚しか入ってないような自己破産一歩手前の見栄っ張りとか、利権ばっかり食い漁ってるウンコ政治家とか1から10まで嘘で固めてみんなを不幸にした某IT社長(続行中)とか、もっと極端な例をあげてみると、「銀行強盗」とか「身代金目的の誘拐」というような犯罪行為も、結局はその延長線上にあるのだと思うのだ。

●結婚について
「家と妻と子供」は男の人生における三大不良債権であるって言ったのは、誰だったっけ?ドラマかなにかのセリフだったかな・・・。思い出せないから、まあいいや。って事ばっかり書いてるのは、別に結婚できないひがみとか、「結婚」ていうものを否定しているからでもなんでもない。

この本の中では結婚について、「不愉快な隣人をどれくらい我慢できるか」とか「エンドレスの不快」という感じで述べられている。愉快で楽しい事だけを追求していればいい「恋愛生活」とは、全然別次元の資質が求められる行為であり、つまり、たぶん、もともと「向き不向き」があるって事なんだと思うのだ。その不愉快な相手との共生していく資質こそが人間が人間たるゆえんなのだそうだ。

だから、そういう「人間らしい」人は遺伝子レベルでの競争に勝ち残って、次世代にDNAを残すべき能力があるという事なわけだ。けど、それじゃあまるで結婚して子供を作らなかったら、もしくは結婚生活をまっとうできなかったら人間ではないみたいじゃないか、と思うけど、それは、人間がそれぞれ持っている能力の違いというだけで(確かに生殖能力というところでは劣っているかもしれないが)、人間としてどちらが優れているとか劣っているという問題じゃない気がする。

人間という種が存続していくためには、もちろん子供を作る事が絶対条件なんだけど、「人はパンのみによらず・・・」とキリスト教の神様も言っているように、人間が生きていくためには、パンだけじゃなくてケーキだってお菓子だって食べたいわけだ(意味が違うか)

つまり、なにが言いたかったかというと、子供を生んで育てる事の他に、他にも生み出さなくてはいけない物もいっぱいあるはずで、代わりにといっちゃあなんだけども、時間とお金と暇がある分、他のもの、例えば文化的な事を生み出したり守ったりする事で、またはもっと別の方法で社会に対して再生産をする代わりになにかしら還元していけばいいのだ。それでいいのだ!

とは言いつつ、数十年先、孤独死して誰にも葬式あげてもらえないのはちょっと悲しいので、できれば単身者でも養子がとれるようにするとか、選択肢の幅だけは広げておいてもらえるといいなあ、と思ったり。



他にも、企業におけるワークモチベーションは何故低下していくのか、とか「転職するべきでしょうか」なんて聞くようなやつは、たぶん転職しても失敗する(笑)とか、いろいろと面白い事が書いてあるので、興味のある方はぜひ読んで見ることをおすすめします。

 街場の現代思想
 内田 樹 / NTT出版

といわけで、とりあえず「街場の現代思想」感想文おわり。






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2006'12.13 Wed

街場の現代思想(1)

内田 樹の「街場の現代思想」っていう本が面白かったので、メモ。まだ途中だけど。帯に「身の回りの根源的な問いが、初めて腑に落ちて納得できる本。」と書かれているのだけど、それは・・・うーん。。面白いのと納得できるかどうかってのは別問題かな、と。

まず最初に「文化資本の偏在」によって「階層化社会」が生まれつつあるっていうところ。「文化資本」ていうのは生まれながらにして身につく素養みたいなもので、平たく言うと「育ちのよさ」って事だ。

物を見る目とかマナーとか作法とか、「教えよう」とか「習わせよう」、または「自ら学ぼう」という努力によって培われるものではなく、むしろ、それを得ようと努力すると、どんどん遠ざかっていくものである・・・のだそうだ。そして、階層化社会では「努力とは関係なしにもともとそれを持っていた人が勝ち、総取りする」のだという。

努力すればするほど「後天的に文化的素養を身に着けた」という二流品の烙印を自ら押すことになり、屈辱を味わうことになる社会なのだそうだ。そもそも「他人からどう評価されるか」という事が、自分で自分を、または他人が自分を評価する基準であるとすれば、「持たざる者」にとっては、はじめから負けることが決まっている長いレースを延々走らされるようなもので、ただ辛いだけだろうなあ、となんとなく思う。

自分の努力が正等に評価されないヨノナカっていうのは、あまり好ましいものではないと思うので、そういう階層化された社会(個人の努力と自分の評価の関係がない社会?)になる事を先送りするために、「一億総プチ文化資本家」という概念を提唱してるんだけど、みんなほんとに、そういう「だいたい誰もがおなじくらい」っていうのを望んでいるのかなあ?と思ってしまった。

●負け犬と勝ち犬について

ここがいま読んだなかでは一番面白いところで、「負け犬」つまり未婚・子なしであり、扶養家族に縛られない人たちを「現代のランティエ」と例えている。

ランティエっていうのは19世紀のフランスにおける高等遊民のことで、結婚もせず定職にもつかず、暇をもてあまし、でも生活はそこそこできてしまう人たちのことだ。なんで生活ができてたかっていうと、先祖が残した財産を食いつぶしてるからなんだけど、わかりやすい例としてあげれているのは、シャーロック・ホームズとか明智小五郎とか、ひたすら自分の趣味に没頭して各地を歩き回りつつ俳句をひねりだした松尾芭蕉とか、そういう人たちのこと。

結局、人間ある程度「暇」で「なにものにも束縛されない」っていう状態じゃないと、ただ生活に追われるばかりで、なかなか文化的なものに目が向かないわけだから、つまりそういう暇で小金を持ってる「負け犬」こそ、文化の担い手なのだ!って事らしい。

そろそろ時間切れなので、まとまんなかったけどここまで・・・。

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